23万団体対象の保険加入手続き変更に伴うお問合せを自動化で乗り切る! チャットボットに、1日最大2万5000件のアクセスで電話応対の効率化が実現。

公益財団法人スポーツ安全協会
事務局次長 兼 事業部長 長澤 高史様
事業部コンタクトセンター 佐藤 ルリ子様

貴会はどのような事業を展開されていますか?

長澤様:当協会はスポーツの普及・振興を図るという目的のもと、1970年に設立され、3つの事業を公益目的事業として展開しています。1つは、スポーツなどの普及振興を図るため、スポーツ普及奨励助成事業などの事業を行っています。2つ目が、スポーツ活動などの安全・事故防止に関する事業。各種出版物・コンテンツの制作や研修会などを通じて、指導者、イベント・大会の運営関係者、スポーツなどの活動を行う方々が安心して活動できるように安全・事故防止に関する取り組みを行っています。3つ目が、スポーツ・文化活動などの活動に関する補償事業です。スポーツ活動、文化活動、ボランティア活動などの社会教育活動を行う団体を対象として、小さな掛金で大きな補償が得られる「スポーツ安全保険」を損害保険会社と協力してご提供用意しており、万一のケガや賠償事故の際の安心をお届けしています。このスポーツ安全保険の加入お申込みに関するお問い合わせ対応のために、今回ChatPlusのチャットボットを導入しました。

ChatPlusの導入をご検討されたきっかけは?導入前にどのような課題がありましたか?

長澤様当協会は設立して50年以上になり、おかげさまでスポーツ安全保険の加入者は、全国でおよそ750万人、加入団体・グループ数は23万団体にも及ぶ、国内トップクラスの加入者数を誇るスポーツ損害保険になりました。保険期間は1年で、毎年4月1日から保険が始まるので、4月の加入に向けて、2月後半ぐらいから一気に加入のお申込みが増えてきます。加入の手続きは、紙の加入依頼書を書いていただき最寄りの銀行に持っていっていただく方法と、インターネットで申し込んで最寄りのコンビニで払っていただくという2つの方法があり、2020年度は全体の60%、15万団体ぐらいは紙のお申込みでした。

昨今のデジタル化の流れや、また個人情報保護の観点から、紙の加入依頼書は情報流出のリスクが高いことから、2023年4月から紙の加入お申込みを取り止め、インターネット加入のみに一本化するという決断をし、2021年の夏ぐらいから準備を進めてきました。

インターネット加入についてのお問い合わせについては、東京の本部で一括して対応しており、検討開始時点では8万団体ぐらいがインターネットで手続きをしていただいていましたが、2023年4月からは、23万団体がインターネットで加入されることになります。そういった状況を考えますと、問い合わせの数がかなり膨らむということが見えていました。また、加入団体の代表者の方にはご高齢の方も多く、できれば紙で申し込みたい、インタ―ネット加入の操作がよく分からないという方もかなりいらっしゃいます。そこでインターネット加入システムのユーザーインターフェースを刷新し、ユーザーフレンドリーなものにリニューアルすることとしましたが、それでもネット操作が不慣れの方々にインターネットによる加入手続きをしていただくには、より丁寧なご案内が必要になります。問い合わせ数が増えるだけではなく、電話1件あたりの対応時間も膨らんでいくことは容易に想定されました。

そこで、電話のお問い合わせをできるだけ減らすために、電話をかけるほどでもない、簡単なお問い合わせに対しては、チャットボットによる自己解決を促していこうと考え、数社のチャットツールを検討し始めました。

他社のツールも検討された結果、ChatPlusを選択されたその決め手は?

長澤様:ChatPlusを含めて3社、比較検討しました。今までお客様からいただいていた質問に対する回答のツリー図は私たちのほうであらかじめ想定していたので、チャットボットの機能としては、シナリオは設定しやすいか、編集はしやすいか、シナリオは簡単に変更できるかという視点で比較しました。CS(カスタマーサポート)担当とも相談した結果、それらの使い勝手の良さというのが最も私たちと合っていたChatPlusに決めました。抽出できる実施データが振り返りの際に整理しやすいこと、ChatPlusのご担当者様がとても丁寧に課題解決に向き合ってくれたこと、必要な機能に対するコストパフォーマンスが最も良かったことも、ChatPlusを導入する決め手でした。

チャットボットの導入は初めてですし、チャットボットについてそんなに詳しい者がいるというような状況ではありませんでした。いきなりハイスペックなものから始めるというのも、作り込みが間に合わないというところもありました。また保険という商品は、問い合わせの種類も多岐にわたります。こういった場合補償されるのかどうかといった補償についての問い合わせ、団体の構成はこうだけど加入することができるのか、といった加入条件についての問い合わせ、さらにはインターネット加入の操作についての問い合わせなど、いろいろな種類の問い合わせに幅広く対応できること、またコストなどを数社比較して、ChatPlusに決めました。最初から活用範囲を広げて実施するということは考えていなかったので、手軽にスモールスタートできることも決め手の1つになりました。

ChatPlusはどのように活用されていますか?

長澤様:今回のインターネット加入一本化に向けて、当協会のホームページも全面リニューアルし、加入手続きに関する各種コンテンツも充実させました。そのホームページのトップページと、スポーツ安全保険のページ、そして加入手続きご案内のページ(スポあんネット)に、「困ったこと ぼくに聞くスポ」というキャラクターをデザインしたチャットボットを設置しています。

「ログインID・パスワードが分からない」「加入手続後の修正は?」「補償の内容は?」など、問合せ数の多い内容を選択肢で表示しています。お客様が選択すると、チャットボットが自動応答してくれています。

ChatPlus導入後の効果はいかがでしたか?

長澤様:問い合わせをくださる可能性があるお客様が8万団体から23万団体に増えたわけですから、チャットボット導入によって、電話がどのくらい減らせているのかという数字は出せないのですが、ただチャットボットのあるWebページには、現在もなお1日1万件以上の訪問があります。2月下旬から徐々に増え始め、3月最終週のピーク時には2万件を超え、最高で1日2万5000件のアクセス数がありました。それだけの方がチャットボットを目にされたり利用をされたりしているということは、やはり導入して便利になって顧客満足度も向上できたのではないかと思います。

佐藤様:私はコンタクトセンターで電話お問い合わせの窓口のスーパーバイザーを担当していますが、チャットボット導入後は、チャットボットを利用するタイプの方と、電話をかけてくるタイプの方と、お客様の特性がきれいにすみ分けされていると感じています。それは、「チャットボットを見たけど、よく分からないから電話しました」というお客様がいらっしゃらない、つまりチャットボットを利用するほとんどの方々は、チャットボットだけで自己解決できているということだと思います。これまでのお問い合わせの種別は、統計をとってみると、ログイン、パスワードなどのインターネット操作関連のご照会が一番多く約40%を占めていて、次に多いのが補償内容についての問い合わせで、約20%となっていますが、この60%の問い合わせの多くが、チャットボットで自己解決できることで、何割かは、確実にチャットボットへ吸収されていると思います。

チャットボットは365日24時間利用できるので、もしチャットボットがなかったら、月曜の入電は大変なことになっていたのではないかと思います。対象となるお客様が3倍に増えたので電話が減ったとは言えないのですが、それでも何とか対応できているのは、チャットボットで土日や夜間の間に自己解決してくださっているから。チャットボットによって、お客様の問い合わせの選択肢も広がりますし、聞きたいことを聞きたい時に確認できるというのは、とても便利だと思います。

今後ChatPlusをこんなふうに使ってみたいというのはございますか?

長澤様:まずは現在の対応領域での精度を高めていくことを優先した上で、対応領域を拡大できる余地はあるのかということを検討していきたいと考えています。チャットボットを利用する方と電話をかけてくる方がすみ分けされている中で、チャットボットの対応領域を広げることで、どの程度来電数を減らしていけるのかという点はなかなか難しくて、全体最適として、チャットボットに期待する役割をどこまで広げていくのかというところは継続的に考えていかなければならないと考えています。あとは、有人チャットは限定的に導入していましたが、どのような位置付けで活用していくかは来年度のピーク時に備えて、考えていきたいテーマですね。

最後に、当ホームページをご覧のお客さまへメッセージをお願いします。

長澤様:スポーツ安全協会には、より多くの方々がスポーツを楽しんでいただいて快適な生活を送っていただくというミッションがあり、事業を通じてそのためのお手伝いをするという役割を担っています。安心してスポーツを楽しんでいただくには、まさかのための補償というのはとても大事なことだと思います。「スポーツ安全保険」は、当協会が公益目的事業として運営をしている制度で、掛け金が安く(中学生以下の子どもでは年間800円)、補償が大きいことが特長です。特に大きなケガ、後遺症が残る、お亡くなりになるなどの場合には手厚い補償があり、保険商品としても非常に魅力をお感じいただけるのではないかと思います。スポーツ活動に限らず、様々な活動が補償されますので、団体で活動される方は、ぜひお忘れなく、ご加入のご検討をいただければと思います。

公益財団法人スポーツ安全協会
事務局次長 兼 事業部長 長澤 高史様
事業部コンタクトセンター 佐藤 ルリ子様

Webサイト
https://www.sportsanzen.org/

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